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RENT $1,450 TYP Studio SQ.FT. 400 STATION AstorPlaceこれはニューヨークの賃貸物件の広告です。
家賃1,450ドル、ワンルームで広さは400平方フィート、最寄駅アスタープレイス。日本円で家賃は約175,000円。広さは約37.17u。ステュディオとは日本で言うワンルームに当たり、広さはありますがさすがに家賃が高いなという印象です。地下鉄駅の近くはどこの都市でも人気があるものですが、巨大都市ニューヨークでは空室待ちという物件も珍しくないそうです。
新旧のビル群で構成された街にはエレベーターのないウォークアップビルディングと呼ばれる建物が共存しています。
ニューヨークが舞台となっている映画を観ると、主人公達はたいてい集合住宅に住んでいます。ドアマンのいるウルトラモダーンなコンドミニアムや、らせん階段を上り下りする古い建物が登場します。映画のストーリーよりも主人公が住むアパートメントハウスに興味津々です。
家賃はどのくらいかしら?管理費は?あんな古いビルで設備はどうなっているのかな、猫足のバスタブは素敵だけれど水漏れの心配はないのかな...等々と映画を観ていても日々の仕事と重ねあわせてしまうのです。
築年数が古い分味わいのある建物と、ただ単に劣化し老朽化した建物の違いが、日本と外国にはあると思います。
あのジョンレノンが愛したダコタハウスはなんと1800年代に建築された居住用建物なのです。今は亡きジョンはこのアパートメントに空室が出る度に買い占めたそうです。
永住仕様とうたっている日本の分譲広告を見ると本当に永住できるのかな?できたとしても一世代だけでしょうと思うのですが、建築物の重厚さや、耐用年数、意匠を日本の分譲マンションに求めても無理な相談なのでしょうか。都市生活に集合住宅は不可欠となり、現在はそれがスラム化しないように規制され始めています。建替えを視野に入れてせっせと積立金を上乗せしなければならず、不景気で資産価値がどんどん下がる現状を見ていると、デベロッパーが建築した日本のマンションとは一体なんなのかという思いがします。
買って住んで、あるいは貸している区分所有者が背負うものは計り知れないものがあります。
日本の集合住宅の歴史に必ず出てくる東京の同潤会アパートが取り壊され、建替が行われる予定というニュースを最近読みました。建替に至るまでの経緯などをもっと詳しく知りたいと思います。一般的な区分所有建物とは違うので権利関係が複雑でよくわからないのですが、今後のマンションの建替モデルとなるかも知れないので自分なりに注目していきたいと思っています。
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