不動産競売?
今から17年前の昭和62年春、マンション所有者からLマンションの価格査定の依頼を受けました。
札幌市豊平区の築年数も古い2LDKタイプの現地調査をした帰りに、近くの不動産業者社に立寄り面識のあったH氏に尋ねたら、以前不動産競売で落札価格がOOO万円だったと聞き私の査定と比べてあまりにも低かったので驚きました。
この聞き慣れない『不動産競売』についてH氏に伺うとH氏が勤務するO社は不動産競売を中心に業務をしているらしく、自ら札幌不動産競売情報を発行し入札から販売までやっていました。
私がさらに色々質問を繰り返していくとH氏はいきなり大きな声で机をたたき不動産競売情報を買うのか買わないのかと迫ってきました。私は目的のLマンションのことはスッカリ忘れ、毎月10000円の競売情報購入申込をその場で済ませ会社に戻り、後日、不動産競売情報の中から、現金で購入できそうな物件を3件選び調査の結果中の島リバーサイドマンションを入札することに決めました。
中の島リバーサイドマンションは鉄骨鉄筋コンクリート造14階建、177戸の規模の大きなマンションで私も以前賃貸の仲介で取り扱って馴染みのある建物でした。
札幌地方裁判所
当時の競売は今と違いインターネットも無く裁判所の閲覧、現地調査など手間もかかり裁判所の閲覧室も非常に狭く混んでいました。
プロと見られる競売屋も多数いて年期の入った競売屋が調査ファイルを独占していて私のような新参者は目的の物件調査をするのも結構時間のかかった時代で閲覧室は暗く怖い雰囲気だったのを覚えています。
中の島リバーサイドマンションの最低売却価格は260万円位で開札の結果競合相手は4〜5人いましたが、360万円位で私が運良く落札しました。
管理費等の滞納金が10万円くらいで次順位との差は50万円ありましたが、不安と喜びが交じり合って不思議な気分でした。
初めての売却
落札したマンションの中には占有者(賃借人)がいて手取り家賃が45,000円でしたが私が要領も分からず連絡も取らないでノンビリしていたためいつの間にか退去してました。室内のリフォームを済ませ新たな賃借人を募集し、この物件を460万円位で売却して利益を出し初めて不動産を売る喜びを味わいました。
このマンションを落札、売却したことによりこれから先、私の長い裁判所通いは始まります。私は、札幌地方裁判所、東京地方裁判所、横浜地裁で代理入札も含めると合計900件くらい落札しました。
この続きは次回で・・・・・
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